睡眠が必要なのは脳が高度だから

睡眠が必要なのは脳が高度な証拠

哺乳類の動物

 

睡眠は高度な中枢神経を持った生き物だけに特異的に発達した現象です。

 

人間と同じような意味での睡眠(つまり、睡眠脳波)が認められるのは恒温動物の哺乳類、鳥類ですが、変温動物の爬虫類や魚類にも睡眠に似た状態は見られます。

 

※1昆虫には睡眠は確認されていませんが、1日の中でじっとして動かない状態があることは分かっています。

 

※2また、24時間常に泳ぎ続けているイルカやマグロは泳ぎながら脳の半分づつ交互に眠らせる半球睡眠を取っているといわれています。

 

夢を見るレム睡眠の脳波を示すんは主に哺乳類の特徴ですが、一部鳥類や爬虫類でもレム睡眠は確認されています。 どんな夢を見ているんでしょうね?

 

いずれにしても、本格的な睡眠は大きく発達した脳を持つ生き物だけが必要とするようです。

 

 

睡眠は冬眠現象と意識レベルや活動性が低下するという点では似ていますが、周囲からの刺激によって簡単に目覚める点や、毎日規則的に訪れるという点で異なります。

 

このどちらの特徴も睡眠が非常に高度で複雑な現象であることの証拠といわれています。

 

 

脳はエネルギーを多く消費するだけでなく、活発な神経細胞間の伝達のために神経伝達物質を消費します。

 

そのため、不眠不休で働き続ければ神経伝達物質は枯渇して神経細胞は傷つき死滅してしまうわけです。

 

不眠症や寝不足に悩んでいると集中力が落ちたり、些細なことでイライラしたり、感情の揺れ幅が大きくなったりしますが、それにはこういった理由がちゃんとあったのです。

 

こうならないためにも脳を定期的に休止(睡眠)して、神経伝達物質が滞りなく行き渡るようにしたいですね。

 

 


エネルギーを無駄に消費しないための睡眠

色々な動物

 

睡眠の目的といえば、第一にその日の疲れを癒すことが挙げられますが、それ以外にもエネルギー節約というものがあります。

 

 

動物にとって冬場の餌の減った寒い時期に動き回ることは体力を余計に消耗し、餓死する危険性を増すことになります。

 

冬は寒い分体を温かく保つためにエネルギーを必要とするので尚更です。

 

寒い地域で暮らす動物ほど長く眠る傾向があり、逆に温暖な地域で暮らす動物は短い睡眠で事足りるという研究結果が出ているほどです。

 

 

そしてこれは人間とて例外でなく、夏場は睡眠が短くなり、冬場は睡眠が長くなる人は冷暖房設備が完備された現代でも多くいます。

 

もちろん中には例外もいます。それが熱帯のアマゾンに生息するナマケモノです。

 

ナマケモノは1日20時間も木にぶら下がって眠ることで有名で、体長数十センチという小柄にもかかわらず30年以上生きることで知られています。

 

まさに“細く長く”を体現したような生き物ですね。

 

馬や牛は1日3時間しか眠らなくても問題ありませんが、ネズミやネコは半日以上寝て過ごすと言われています。

 

それは脳の大きさ云々ではなく、身体のサイズの違いによるところが大きいようです。

 

食べ物は睡眠時間に影響する

 

睡眠時間を左右するもう一つの重要な要素は草食か肉食か、ということです。

 

狩りをするライオン

 

草食中心だととカロリーの摂取効率が悪いため一日中食べ物を口にしていなければなないので、肉食中心の生き物よりも睡眠時間は少ない傾向があります。

 

 

また、草食動物は肉食動物の脅威に常に晒されているという意味でも睡眠時間は短くなります。

 

象が1日に2〜3時間しか眠らないのは身体の大きさを維持するのに大量の食べ物を摂取しなければならないからだと言われています。

 

逆に、ライオンが15時間以上眠るのは肉食であることと、天敵に襲われる心配が無いからだと言われています。

 

ポイント

ちなみに、人類に最も近い動物、チンパンジーは1日に10時間以上の睡眠を取ります。

 

人間より小柄でかつ、脳も1/3程度しかない野生のチンパンジーですら10時間寝ているという事実。

 

これを考えると、日本人の平均睡眠時間である7時間という数字は生物学的にはかなり問題があるのかもしれませんね。


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